所有権移転や抵当権設定で複数不動産がある場合、
売買契約書や設定契約書で対象不動産の確認をします。
慎重に確認した上で登記申請します。
登記申請後に受領書だって送ります。
なのに申請数日後
「先生、どうしよう、、対象物件が違う、、死んでしまいたい、、」
くらいの勢いで電話がかかってきました。
そんなとき、こちらまで焦ってはいけません。(私は大いに焦りました)
対象物件は一部取下げができます。
不動産の一部取下げができる
例えば甲・乙・丙不動産の所有権移転登記をしました。
登記原因証明情報にも甲・乙・丙不動産の記載をしています。
登記申請後に「間違えた!移転するのは甲乙のみだった!!」
となった場合、甲・乙土地はそのままで
丙土地のみ取下げすることができます。
この不動産の一部取下げにはどのような手続きが必要でしょうか?
一部取下げ方法
①一部取下げ申請をする
②一部取下げの委任状を提出する
・申請時、取下げの範囲を「一部取下げ」にします。
・取下げする不動産を記載する。表記は「〇〇△△の土地」でOKです。
・登記原因証明情報はそのままでOKです。(法務局によるかも)
委任状ひな型
委任状はこんな感じで提出しました。
権利者義務者共に必要です。
登記申請時の印鑑で捺印してもらいます。
委 任 状
私は、 を代理人と定め、次の登記申請に関する一切の権限を委任します。
記
1.以下の登記申請の一部取下げに関する一切の件
取下げの対象 受付年月日 令和〇年〇月〇日
受付番号 第××××号
取下げの事由 申請意思の一部撤回
取下げ不動産
〇〇市△丁目✕番地の土地
令和 年 月 日
住 所
氏 名
登記完了後は一部取下げができない
登記が完了してしまうと、補正や取下げは一切できません。
なので、「やばい」と思ったら、まず法務局に電話して
「審査止めてください!!」と電話することをおすすめします。
登記完了後にすること
登記完了後には、いつもの作業プラスで以下のことに注意しました。
登記原因証明情報
銀行の設定契約書を登記原因証明情報として提出している場合、
設定契約書は一部取下げ前の物件が印字された状態で戻ってきます。
書類を送るときは設定銀行にその旨を伝えて銀行で訂正してもらうようにしましょう。
登記完了証で物件の確認をする
当然いつもしていると思うのですが、
登記完了証で間違いなく一部取下げされているか確認をしましょう。
まとめ
登記完了までは不動産の一部取下げが可能です。
まずは法務局に電話して審査を止めてもらった後に
委任状の手配などを進めましょう。
ちなみに補正したいときの手順についてはこちらをご覧ください。
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