「令和3年度司法書士試験合格発表」不合格でもう一度受験するか迷っている方へ

書籍紹介・日記

今日、令和3年度の司法書士試験合格発表がありました。

私は、合格発表の3日前くらいから
緊張で頭痛がとまらなかったことを
昨日のことのように覚えています。

そして、それ以上に、2回目の不合格に絶望して、
3回目の受験をするのか?
悩んで悩んで悩みぬいたことを昨日のことのように思い出します。

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不合格だった方へ

試験、本当にお疲れさまでした。
結果発表を受けて、様々な思いがあると思います。

私は3回目で司法書士試験に合格しました。

冒頭にも書きましたが、
2回目の失敗に絶望して悩みに悩んだ時期がありました。

あれだけ頑張っていた自分が他人のように思えて、
もうあのテンションで頑張れる気がしないな。
これからどうしようかな、
と将来の自分に期待ができませんでした。

「どうする?戻ってきたら?」と所長に声をかけてもらっても、
もう司法書士になる気満々だったから
今更、どんなテンションで事務員として働けばいいんだろう?
と、その姿が想像できず、
全然別の仕事しようかなとハローワークに通った時期もありました。

私が悩んで悩んでどんなことをして、
何で3回目の受験をしようと思ったのか
少しでも、今、悩んでいる方の何かきっかけになればいいなと思います。

こんな人もいるんだな~って参考になるとうれしいです。
そして、すごく長いので気が向いたときに読んもらえると嬉しいです。

私の受験の経緯

まず、私の受験の経緯を書きます。

平25年くらい 行政書士試験合格
平成28年   司法書士試験 勉強開始
平成29年   司法書士試験 1回目受験⇒不合格
平成30年   司法書士試験 2回目受験⇒不合格
令和1年    司法書士試験 3回目受験⇒やっと合格

私は、行政書士に合格して、今の事務所で勤務を始めました。
行政書士部門があったので、行政書士の仕事をしながら、
2~3年経った頃に、
「どう考えても司法書士の方が待遇いいな。よし、司法書士になろう。」
という安易な考えのもと、
誰にも相談せず、やると決めた結果だけを
事務所の所長や家族に報告しました。

このとき、31歳でした。

1年目の受験、全然だめだった

1年目はとにかく過酷でした。
身の程もわきまえず、
一発合格できる!してやる!と本気で思っていたので、
仕事以外の全ての時間を勉強に捧げました。

平日は普通に事務所に勤務しながら、
週3日は残業なしで帰らせてもらって、
ダッシュでLECに講義を受けに行く。

土日はずっと勉強、勉強、勉強、、
今思えば本当に狂ってたなと思います笑

それでも何か特殊な能力があるわけでもない平凡な私には限界があり、
勉強がおいつかず、
模試は毎回E判定が続きました。

試験1か月前からお休みをもらい、
必死で追い込みましたが、
その努力が報われることはありませんでした。

迷わず2回目の受験を決意

自己採点で「だめだな」
とすぐに分かるくらいの散々な結果でした。

1週間休養して、仕事に復帰し、
迷わず2回目の受験に向けて勉強を始めました。

この時迷ったのが、どんな風に勉強を進めていったらいいのか?
ということでした。

1回目の敗因は「一発合格してやる!」が強すぎて、
気持ちが焦り、
基礎がおろそかになっていたのではないかな
と自分なりに分析しました。

事実、足切されているということは、
基礎がなってないという講師の先生の意見なども聞きました。

そこで、「徹底的に基礎の勉強をする」ことに打ち込みました。
LECのテキストとか色々もっていたのですが、
「ケータイ司法書士(amazon 楽天ブックス)」と「過去問」に絞って、
とにかくこれだけを何度も何度も何度も繰り返しました。

2年目の勉強方法

1年目にも増して、勉強に時間を費やしました。
7月から3月は
・6時~8時勉強
・9時 ~ 18時仕事
・20時 ~ 22時勉強
移動時間や歯を磨く少しの時間も常に「ケータイ司法書士」で勉強しました。
トイレの中には付箋を貼って暗記の時間にしていました。

これをとにかくずっとやった結果、
なんと去年ずっとE判定だった答練の結果が
急にS判定になったのです。

合格がぐっと近づいたことを実感し、今回こそは絶対合格する!と
3月で仕事を辞めてそこから更に勉強に打ち込みました。

仕事を辞めた後の4月から6月は
・5時30分 ~ 12時勉強
・13時 ~ 20時勉強
・21 ~ 22時勉強
してました。

気が狂ってるスケジュールです。
これを毎日毎日続けていました。

「合格」を意識し始めて急に怖くなってきた

毎回、模試はS判定。
近づいてきた「合格」の2文字に
なぜかプレッシャーを感じ始めました。

合格したいと思っていたのに、
目の前にぶら下がっている「合格」をつかみ取る心の準備が
できていなかったのです。

模試でS判定が続けば続くほど
怖くなっていき、
徐々にメンタルが崩壊していきました。

それでも立ち止まることはできず、
ひたすら勉強をつづけました。

試験前日に一睡もできなかった

精神的に追い込まれてしまい、
ついに試験前日に不安が爆発しました。

焦りと緊張とプレッシャーで一睡もできませんでした。

一晩中不安で、暑かったり寒かったり体調もどんどん悪くなっていき、
不謹慎ですが「大震災でもおきて試験延期にならないかな」と本気で思っていました。

2回目の試験当日

一睡もできないと人間の身体ってこうなるんだ。

足が震えて、吐き気がして、まともに歩くことさえできませんでした。
「行きたくない、帰りたい」と思いながら
旦那に連れられて試験会場に向かいました。

それでも人ってすごいもので、
試験が始まると割といつも通りに問題を解いました。

2回目が終わって無気力状態が続く

試験後は無気力状態が続き
ずっと引きこもって名探偵コナンをみてました。

おかげで、3か月で1話からたぶん920話くらいまで全て見終わり、
映画も全部みました。

事務所の所長から「戻っておいで」と言ってもらっても
今後自分がどうしたいか分からないから
戻るとも戻らないとも決断できず、
とにかく合格発表まで待ってほしい。
と甘えたことを言っていました。

そして、2回目もだめだった

2.5点足りず、不合格でした。

当然、不合格だという事実にも落ち込みましたが、
合格者一覧をみて、
試験会場にあんなにたくさん人がいたのに、
受かったのはたったこれだけなんだ。
という現実に絶望しました。

そして、自分がこの中に入ることが全く想像できなくなってしまいました。

その後、3回目を受けるかどうかずっと悩み続けました。
とりあえず勉強するという選択肢はこのときありませんでした。
やるかやらないか、覚悟しないといけない。と思っていました。

そんな私の心が動いたのは
事務所の先輩司法書士のひとことでした。

「難しい試験だと言われているけれど、合格するまでやると覚悟した人にとっては合格率100%です。私には、もう一度頑張るあなたの姿しか想像できない。」

と。

うじうじしていた心に火が付きました。
そうだ、難しい試験でも、合格者が少なくても、
自分がやると決めた以上はそんなことは関係ないんだ。
と思えました。

やっと、3回目の受験を決意

結局、受験を決意して勉強を始めたのは
年が明けるか明けないかくらいの頃でした。

3回目の受験に向けてまずやったこと

これまで死ぬ気で勉強をして、
模試や2回目の試験の結果から、
知識的には合格ラインを超えている。
問題はメンタルだ。と自分なりに分析しました。

これまでは、「やることリスト」をつくって、
あれやって、これやって、何時から何時までやって
と勉強してきましたが、
3回目の勉強に関しては、
全く逆の方法をとりました。

それが、「やらない約束」です。
自分の中で、こんなときは絶対に勉強しないと決めたのです。
例えば
・お風呂から上がったら勉強しない
・お昼の1時間は勉強しない
・土日は勉強しない
・本当にしんどくなったらいつでも勉強をやめる
みたいな感じです。

この約束のもと、メンタル管理をしながら勉強を続けました。

試験1か月前のこと

あんなに気を付けていたのに、
去年のトラウマか、試験が近づくと
少しずつ不安や焦りが出てきました。

そして、試験1か月前の6月初旬のこと。
ついに、何もできなくなってしまい、
何も持たずに実家に帰りました。

試験1か月前、
普通の受験生だったらラストスパートで猛勉強している時期です。

そんなときに私は、1週間もの間、実家で何もせずに過ごしていました。

逃げることは必要

私はこのとき受験から逃げたかった。
失敗するのは怖いし、このプレッシャーに耐えられなかった。

だから、「もうやめたら」と誰かに言ってほしかった。
そして、「もうやめたら」と言ってくれるのは、間違いなく母親しかいないと思い、実家に帰ったんだと思います。

やっぱり母親ってすごいもので「もうやめたらいいよ」と言ってくれました。

その言葉で、
「やめていいんだな、もう大丈夫だなと」思ったら
すごく楽になりました。

けど、少しずつ元気になる私の様子を見ながら
「やっぱりやめるのはもったいないから、勉強せんでもいいからとりあえず試験だけ受けに行ったら」
と笑いながら言ってくれました。

「気が向いたら受けに行くね」と答えて自宅に戻りました。

あと1か月という1分1秒が重要な時期に
1週間全く勉強もせず、
結局最後の模試も受けにいきませんでした。

けど、私にとってはすごく重要な1週間だったし、
この時間がなかったら多分3回目もだめだったんじゃないかなと思っています。

私はこの経験から、ときには逃げることも必要だな。と学びました。

3回目の試験前日

なんとなく気負わず勉強する日々が2週間ほど続き、
いよいよ試験前日になりました。

前日、勉強はまったくしませんでした。
日中は旦那と近所を散歩して、夜ご飯を食べて、お風呂にゆっくり入って寝ました。

この日は、よく眠れました。

3回目の試験当日

当たり前に緊張はしていましたが、
すごく落ち着いて臨むことができたと思います。

午前の部は絶好調で35問中32問正解でした。
午後の部がダメすぎて(35問中24問正解 )、足切りにおびえましたが、
全体的によくなかったみたいで、なんとか足切りされずに済みました。

記述は、自己採点ってあてにならないことも多いし
考えだすときりがないので、自己採点はしませんでした。

そして、1か月ほど休養して、事務所に復帰しました。
もう、今回がダメだったら諦めよう。と心から思えたからです。

3回目、やっと合格

この日の喜びは、どんな言葉を使ってもきっと伝えきれないと思うので、詳しくは書きません。

これを読んで、「よし、もう一回やるぞ」って思われた方が
合格して、体験してください。

その日がくることを、本当に、心から祈っています。

最後に

今回は、長々と自分のことを書きました。

不合格の現実を前に、
今、どんな気持ちで、どんなことを考えて、
どれだけ悔しくて、どれだけしんどいか
わたしは経験者なので少しは分かります。

私が試験を乗り越えることができた、
たくさんの人の応援や言葉をここで伝えることで、
おこがましいですが、
今迷ったり悩んだりしている人の
何かいいきっかけになればと思いこの記事を書きました。

もう一度やるかどうかは、焦らず急がず
自分が納得するまでとことん悩んで決めてください。

覚悟することも、やっぱり逃げることも
どちらも大切なことだと私は思っています。

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