信託不動産を売買するときの登記原因証明情報(ほぼ備忘録)

不動産登記

「信託不動産を第三者に売却するので、所有権移転登記をしたい。」
なんだか難しそうに聞こえますが、要は
信託契約の内容的に受託者が売買してOKかどうか
そこがきちんとチェックできていれば登記申請自体は
それほど複雑ではないかなと思います。

しかし、いざ、書類を作成しようと思ったら、
事務所で使用している「権」に
第三者に売買するときのひな型がなかったので、
登記原因証明情報で悩みました。

「シンプルイズベストだ」ということで、
こんなかんじの登記原因証明情報で
登記OKだったので備忘録がてら。

事例

信託不動産の売買

令和2年10月1日にごぼうとかぶで信託契約をしました。
その不動産を令和3年10月1日に売買しようと考えています。

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登記原因証明情報 ひな型

1.登記申請情報の要項
 (1)登記の目的   所有権移転及び信託登記抹消
 (2)登記の原因   所有権移転  令和3年10月1日売買
            信託登記抹消 信託財産の処分
 (3)当 事 者
      権利者   (住所)
             おけら
      義務者   (住所)
             かぶ
 (4)不 動 産   別紙のとおり

2.登記の原因となる事実又は法律行為
 (1)かぶは、令和2年10月1日付けでごぼうとかぶとの間で締結された不動産管理処分信託契約以下「本信託契約」という)に基づく信託受託者である。
 (2)かぶは、本信託契約の本誌に従い、令和3年10月1日におけらに対し本件不動産を売却する契約を締結した。
    当該売買契約書には、本件不動産の所有権は売買代金の支払いが完了した時におけらに移転する旨の特約が付されている。
 (3)おけらは、かぶに対し、令和3年10月1日、売買代金全額を支払い、かぶは、これを受領した。
 (4)よって、本件不動産の所有権は、同日、かぶからおけらに移転し、本件不動産の信託は終了した。

令和3年10月1日  ○○法務局 御中

 上記の登記原因のとおり相違ありません。

   (義務者) (住所)
          かぶ

不動産の表示

信託契約日はここ

登記申請書 ひな型

登記申請書

登記の目的  所有権移転及び信託登記抹消
原因     所有権移転  令和 年  月  日売買
       信託登記抹消 信託財産の処分
権利者    (住所)
      (信託登記抹消申請人)C
登記識別情報通知希望の有無: 登記所での交付を希望する

義務者     (住所)
       B
登記識別情報の提供の有無: 有り

添付情報    登記識別情報提供様式
        登記原因証明情報
        代理権限証書(特例)
        印鑑証明書(特例)
        住所証明書(特例)
        会社法人等番号

(略)

課税価格 金〇円

登録免許税 金〇円
内訳 
移転分 金〇円
抹消分 金6,000円

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